3月のターマー渓流周辺。ザライ省ビンティン村の山あいに、野生のサンタンカの赤みを帯びたオレンジ色が広がる
今年は例年より早い開花。曲がりくねる渓流沿いに、無数の赤い花房が連なり、山と森の中でひときわ目を引く景観をつくる
ザライ省ではこの花を「水辺のサンタンカ」とも呼ぶ。中部高原の山あいに咲くその自然な美しさは、ここ数年で広く知られるようになり、今では観光客や地元の人々を引きつける存在になっている
ターマー渓流の花は、一般的に見かける低木ではなく、大きな木に育つものが多い。中には古木もあり、太い幹と大きく張り出した枝が渓流の上に広がる。3月初め、暖かな日差しが数日続くと、川辺の花芽がいっせいに開く
早朝のターマー渓流。木漏れ日が赤橙色の花房を照らし、やわらかく幻想的な景色をつくり出す
ビンティン村の野生のサンタンカは密に咲き重なり合い、大きな色の帯をつくる。やわらかな黄橙色の木もあれば、山の緑に映える深い赤の木もある
かつてターマー渓流は、地元の人以外にはあまり知られていない場所だった。だが花の季節の美しさが広く伝わるにつれ、多くの人が注目する目的地になった。岩場、ほのかな花の香り、鮮やかな自然の色が重なり合い、自然を楽しみたい人を引きつけている
人々がターマー渓流を訪れるのは、古木と記念写真を撮るためだけではない。手つかずの自然に触れ、中部高原らしい山あいの空気を味わうためでもある
花の盛りは美しい一方で、見頃は長くは続かない。そのため、咲き始めたと聞くと、遠方からでも急いで足を運ぶ人が少なくない
カインホア省から訪れたトラン・ミー・リンさんは、「家族みんな、この土地の素朴な美しさに驚いた。空気は澄み、渓流の水は冷たく、鮮やかな花が水面に映るのを見ていると、疲れがすっと消えていくようだった」と話した
ターマー渓流の花の季節は、自然からの贈り物であるだけでなく、この山あいの力強い生命力を象徴するものでもある。国家観光年・ザライ2026の観光の見どころの1つにも位置づけられており、現在、ハーリー集落の人々と地元当局は、2026年3月末に予定される第2回「ターマー渓流サンタンカ観賞祭」に向けて準備を進めている
ビンティン村人民委員会のフイン・ドゥック・バオ委員長は、花を見るだけでなく、この地に暮らすバナ族、とくにバフナル・クリエムの人々の暮らしにも触れてほしいと話す。野生のサンタンカを生かした観光は、地域の魅力発信につながるだけでなく、住民の新たな生計の道も開くという。これまで焼畑中心だった多くの家庭が、今では観光サービスによる収入も得るようになり、山あいの地域の持続的な発展にもつながっている

ターマー渓流に咲き誇る野生のサンタンカ ザライの山あいを彩る季節

(VOVWORLD) - ベトナム中部ザライ省ビンティン村ハーリー集落のターマー渓流沿いでは、数百本にのぼる野生のサンタンカが例年より早く咲き始め、あたり一帯に鮮やかな景色をつくり出しています。その美しさは多くの人を引きつけ、訪れる人も増えています。この写真記事で、その風景をご覧ください。

グエン・ザー/VTC News